「おい。出かけるぞ」
「は?」
**蛍**
「おいヒノエ。突然どうしたというんだ。このような時間に」
いきなり出かけると言って強引に外に連れ出されてしまった敦盛は、少し前を歩いていくヒノエに疑問をなげかける。
「いいから。ちょっと着いてきなって」
ヒノエは振り返ろうともせず、ずんずんと先へと進んでいく。
「ヒ、ヒノエ、ちょっと待て…っ」
敦盛は、速いペースで進んでいくヒノエに追いつこうと、少し小走りになる。
「あっ…」
ドテッ
「おい!敦盛!?」
小走りになった敦盛は、自身の着物の裾を踏み、派手な音をたてて転んだ。
「あーあ…ったく、どんくさいんだから」
「う、うるさいっ」
ため息をつくヒノエに、敦盛は顔を赤らめて反論する。
「顔、すりむいてんじゃん」
ヒノエは、敦盛の頬から血が出ていることに気づくと、そっと傷口に触れる。
「あ、ああ。大丈夫だ。少しすれば治る」
「バカ。ほら。」
ヒノエはそう言うと、懐から布を取り出し、敦盛の傷口に当てる。
「しばらくそれで抑えてな」
「ああ。すまない」
「よし。立てるな?行くぞ」
敦盛を立ち上がらせると、ヒノエはまた歩き出す。
さっきよりは少し遅いペースで。
何分かそのまま歩き続けると、小川のほとりで、ふとヒノエが立ち止まった。
「ほら。敦盛。見てみな」
「わぁ…っ」
敦盛は思わず、感嘆の声を漏らす。
そこには、おびただしい数の蛍の光。
「な、キレイだろ?」
「ああ。そうだな」
ふっと、敦盛が微笑む。
ヒノエはそれを見ると、敦盛の肩を抱き、耳元でつぶやく。
「――…お前に見せたかった…いや、お前と、見たかったんだ」
「ヒノエ…」
「喜んでもらえたかな?」
「ああ。とても、キレイだ」
敦盛は再度、小川のほうを見やると、嬉しそうに微笑む。
「ありがとう。ヒノエ」
そしてヒノエのほうを振り向くと、また微笑んでそう言った。
その敦盛の笑顔を見て、ヒノエは一瞬驚いた顔になる。
こんなに素直な敦盛は、久しぶりに見たからだ。
「…不思議だな。この光を見ていると、なんだか素直な気持ちになれる」
そんな敦盛を、ヒノエは愛おしそうに見る。
「ヒノ…」
突然、何かを言おうとした敦盛の口が、ヒノエの唇によってふさがれた。
「…ッ!!!ヒノエっ!!!」
「ふふ、ごちそうさま。」
真っ赤になる敦盛に対して、ヒノエは嬉しそうに笑う。
「まったく…お前という奴は…っ」
「ねぇ、敦盛」
逃がさないとでも言うように、敦盛の肩を抱く力を強くする。
「―――…帰って、続きやろうか」
「な…ッ!!!」
更に赤くなる敦盛をお姫様抱っこの形で抱きかかえると、ヒノエは家に向かって歩き出す。
「はなせッ!!!ヒノエ!!!」
「だーいじょうぶだって。こわがんなくても」
「なッ!!!誰が怖がるものか!!」
「ふふ、素直なのもいいけど、そーいう意地っ張りなところも可愛いよ。敦盛」
語尾にハートがつきそうな勢いで言うヒノエに、敦盛は抵抗するだけ無駄だと思ったのか、ため息をつく。
「ヒノエ…」
「ん?」
「お前、本当はコレがやりたかっただけなんじゃないのか?」
「あれ?バレた?」
「やはりな…」
敦盛は、再度、深いため息をついた。
***
素直な君もいいけれど、
やはり君は、すこし意地っ張りなところが可愛いな。
と、言っても、素直だろうが意地っ張りだろうが、君のことは全部可愛いとおもうけどね。
だって君は、俺がはじめて、すべてを捨ててでも手に入れたいと思った、
はじめての、大切な存在なのだから。
***
翌日…
「なぁ敦盛、今夜も蛍、見に行かない?」
「……体がだるくてとてもそんな気分ではない」
床で横になる敦盛は、少し棘のある言い方をする。
「あー…悪い。やりすぎた」
「…すこしは我慢というものを覚えて欲しいものだ」
「だから…悪かったって。そんな怒んなよ」
「別に、怒ってなどいない」
「…怒ってるじゃん」
『ヒノエーどこにいるんですかー?』
そのとき、ヒノエを呼ぶ、弁慶の声が聞こえた。
「げっ!!」
「ほら、仕事だぞ。行って来い」
「はぁー…」
敦盛は、嫌々立ち上がったヒノエの裾を引っ張る。
「ん?何?」
「明日は…」
「ん?」
「明日は、また見に行こうな。蛍」
〜fin〜
**あとがきという名の後悔**
ゴ メ ン ナ サ イ orz
もはや何をいいたいのかわからず…
しかもエロイことしか考えてなくてゴメンナサイ。
これでも間一髪でとどめたんです。
泣く泣く自分の心にブレーキかけたんです。
本当は最中も書きたかったんです。(ォィ
しかも遙か初作品がコレって…。なんなんだかわからん。
すみません。しょっぱなからBLでしかもこんなもんで。
謝るしかないです。ゴメンナサイ。
ほんとゴメンナサイ。