意味はある・・?

私があげることに。

だって、他の人からも

貰っているはずなのに・・

それでも・・

私は―――・・・


***

you only

***


「受け取ってくれるかな?」

半日かけて作ったチョコ。

それはただ、狂に喜んでもらいたい。
その想いから。

「あ〜、でもなぁ・・・」

狂はモテるから。
自分ひとりの分がなくても充分かと思う。

「灯さんも、阿国さんも」

皆が狂のことを好きだから。

このチョコを渡すことで、
狂を束縛するかのようで。
その度に小さな躊躇いが生まれてゆく。

後ろめたい気持ちが邪魔をして、
中々素直になれない。

「どうしよう・・」

****


「・・お帰り。狂。」

悩んだところで時間は待ってはくれない。
只々、過ぎてゆくだけ。

狂が無言で手を出す。
まるで催促してるみたいに。

「何よ・・」

「作ったんだろ・・?」

 

「作ったけど・・あげる必要ないんじゃない!?」

「どうせ・・いろんな人から貰ったんでしょ!?」

「私一人のがなくたっていいじゃない!!」


感情を吐露して、
少しだけ時間が過ぎてゆき、

漸く重たい口が開かれた。


「他の奴からもらったって嬉しかねぇよ。」

すごく小さな言葉は、
耳を澄ませてやっと聞こえる程度だった。

「俺は・・てめぇから・・ゆやから貰えればそれでいいんだよ。」

その言葉に、
少し、驚いた。
普段なら絶対にそんなことは言わないはずなのに。

同時に、

とても嬉しかった。


「不安だったか?」

狂がにやりと笑う。

「だ、誰が!!」

全てを見透かしたような瞳。


「・・・ごめん。」

謝りながら渡すのもどうかと思う。
だけど、やはり私が悪かったし。

「もらってねぇから・・」

狂が呟く。
思わず、聞き返してしまった。

「え・・・?」

「灯からも、誰からももらってねぇ。」

 

嬉し涙だと思う。

涙が一筋、頬を伝った。


---fin---


**あとがき**

バレンタイン企画で、麹屋さまよりリクエスト頂いたものです。
実はコレ、友達に少し手伝ってもらいました。
あまりにも作成速度が遅くて、これじゃ絶対間に合わない、ということで。
ネタを提供してもらいまして、それを文章に直させてもらいました。
なので、私の作品、とはいえないのですが。(汗
私が文章に直したらおかしくなっちゃいました。
麹屋さま、こんなものでよろしかったでしょうか?
いらなかったら、ドウゾおすてくださいませ。
では。